売上げはすべてを癒す
ダイエー創業者の中内功氏が亡くなったことは、ひとつの時代の終焉を感じさせます。すなわち、高度成長期における大量消費、そして安売りの時代。大阪出身の僕にとって、スーパーといえばダイエーでした。そして、ダイエー創業の地である大阪の千林は、僕の母の実家にほど近い場所です。だから、中内氏の死は、感慨深いものがあります。心からご冥福をお祈りします。
20日の日経新聞に、中内語録が掲載されていました。そのうちのひとつが、表題にある「売上げはすべてを癒す」です。利益を重視する弟に対する反論という注釈がつけられていました。僕はこの言葉を、小売りのアナリストから何回か聞いたことがあります。「ああ、これって中内さんの言葉だったのかぁ」と思って、注目した次第です。
小売業の場合、店舗賃料や人件費が重くなったり、販売促進費が増えたり、粗利益率が落ちたりしても、売上げさえ増えれば、すべてを解決してくれるというロジックですね。実際、そういう傾向があります。売上げが前年比8%増だと利益が出ないけど、12%増なら増益なんてことが往々にしてある業界です。
中内さんの言葉は真理をついていました。でも、中途半端な売上げでは癒しきれないコストを抱えたために、中内さんは経営の一線を退くことになったことも事実。経営方針というものは、時代によって正しくもあり、間違ってもいる。そんなことを改めて考えさせられました。
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